マーク・ジェイコブスが語る、新ライン「ザ マーク ジェイコブス」に込めた思い

マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」の価格を抑えた新ライン、「ザ マーク ジェイコブス(THE MARC JACOBS)」が5月30日に発売された。価格はTシャツが1万4000~2万1000円、メンズシャツが4万3000円など。同ブランドを率いるデザイナーのマークは、「シンプルな服を上質な素材で美しく作ったものか、独特なセンスのものがほしい。私は両極端なものが好きなんだ」と自身のファッション観を語る。

「ザ マーク ジェイコブス」は、ガーリーなスリップドレスや両脚の色が違うタイツ、ビンテージ品のようなレオパード柄のコート、ドイツ南部の民族衣装を思わせるスカート、そして「ピーナッツ(PEANUTS)」のキャラクターがプリントされたトレーナーなど、かつての「マーク BY マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)」が本来目指したであろう方向性のアイテムであふれている。

オンラインストアとマディソンアベニュー店、百貨店などの卸先で5月30日に発売した。6月4日にはニューヨーク・ソーホーにポップアップストアがオープンしたし、同12日に発売記念パーティーを行う予定だ。

昔から、コレクションラインは価格を度外視して自由に作りたいと考えていた。その一方では、手の届く価格帯でファッショナブルな洋服を提供したいという思いがあった。ランウエイのドレスはもちろん、25ドル(約2700円)のビーチサンダルでも「マーク ジェイコブス」らしさやクリエイティビティーを保ったものを出したかったんだ。かつての「マーク BY マーク ジェイコブス」や、(長年のビジネスパートナーである)ロバート・ダフィー(Robert Duffy)が手掛けた「スペシャル アイテムズ(SPECIAL ITEMS)」がそうであったようにね。つまり、「ザ マーク ジェイコブス」はそれらのブランドをリニューアル、もしくは再始動したようなものだと言える。

その通り。私は当時のブランド構成は悪くなかったと思っている。誰のせいで失敗したのかをここで言うつもりはないが、「マーク BY マーク ジェイコブス」は正しい方向性だったと思っているし、特にまだ“汚染”されていなかった初期の頃は素晴らしい出来だったと思う。もうかったからあれは正しかったと言っているわけではなく、私たちの信念が形になったという意味でね。

私はブランド物のコートとジャージーを合わせるような着こなしが好きだけれど、ジャージーはジャージーらしい値段であってほしいんだ。カシミヤ製じゃなくて、プリントが付いたようなコットン製のジャージーの話だよ。イブニングドレスと、ビーチサンダルやスニーカーを合わせるようなファッションが昔から大好きで、ロバートもそれを支持してくれた。

もともと、「マーク ジェイコブス」「マーク」そして「MJ」というラインアップを整えて、さまざまなコラボレーションをして、幅広い価格帯で商品を提供しようと考えていた。カシミヤのコートやイブニングドレスを作りつつ、デニムジャケットやなどのカジュアルウエア、そしてUSBスティックやコンパクトなどのアパレル以外のものも好きなように作れる体制があれば本当に自由でいいだろうなと思ったんだ。

これまでエキサイティングじゃなかったことはないよ。とはいえ、「マーク BY マーク ジェイコブス」を始めた頃はそのコンセプトをあまり理解してもらえず、何回も説明したり擁護したりする必要があったが、現在はすんなり受け入れてもらえるのではないかと期待している。そして、当時はマーチャンダイザーなどが次第に「この百貨店のためにこういうものを作ったほうがいい」と指示するようになり、私たちがやりたいこととかけ離れていってしまった。

その通り。シーズンをどう分けるかの詳細はまだ決まっていないが、毎年5シーズンに新製品を発表する予定だ。ブランドが軌道に乗ってきたら、メインの5シーズンに加えてマンスリーや2週間ごとのドロップもやるかもしれない。基本的には、コラボレーションを含めたメインコレクションを2回発表したいと考えている。最初のコレクションでは、ショット モーターサイクル(SCHOTT MOTORCYCLE)や「ピーナッツ」、そして(フランスの高級リネンメーカーの)デ・ポルトー(D. PORTHAULT)とコラボしている。

そうだね、コラボはいろいろやっている。私は2シーズン制でやる必要はないと思っていて、新製品を毎月出してもいいと思う。ただ、現状では市場の枠組みががっちりと出来上がってしまっていて、新たな製造、販売、流通の方法が出てくるか、オンラインのみでの販売でない限り、その枠組みを壊すのはとても難しいんだ。私はオンラインで買い物をしたことがないのでECについてはよく分からないのだが、素晴らしいチームが“ザ ウェブストア”をリニューアルしてくれていて、より使いやすい――“ナビゲート”しやすい、という言葉で合っているだろうか?

私はあまり使わない言葉だけれど、そのナビゲートしやすく、オンラインで買い物をする人にとって快適で楽しい体験となるようにサイトを作り変えている。

コレクションはアイテムの集合体だが、全てのアイテムに共通するテーマがあるわけではない。アイテム同士を組み合わせるのはもちろん、単品でも着られるものばかりだ。初期の「マーク BY マーク ジェイコブス」にあった、違うものを組み合わせていく興奮が「ザ マーク ジェイコブス」にはある。コレクションラインのスピリットを受け継いだ、しかし手が届く価格帯のデザイナーズジャケットとジーンズのスカートを組み合わせていくという楽しみが味わえるんだ。

そうだ。ブラウスやフーディーなど、常にコレクションに含まれているアイテムはシーズンを越えて継続的に販売しようと考えた。また、「マーク ジェイコブス」では1940年代風のドレスもシーズンごとに少しずつ形を変えながら出しているので、“ザ フォーティーズドレス”というカテゴリーも作っている。定番としてそのまま残していくものもあれば、顧客の反応を見ながら少しずつ変えて、新鮮味を加えて続けていこうと考えているものもある。

直感的に選んでいて、決まった基準はない。仕事中にふと、「あのプリントはよかったから、もう一度やろう」とか、たまたま引っ張り出してきた古いツイードのジャケットを見て「これはいいね。フレッシュに作り変えよう」という思いつきだったりするんだ。時代とともに人の体形は変化しているので、丈などの調整が必要だけれどね。過去に見たアイテムと全く同じに見えても、実はそうして細かくアップデートされている。

そうするのが正直なことだと思ったから。私は「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」が大好きで敬意を抱いているのだが、その理由の一つがリプロダクションをやっていたこと。商品のラベルに、のみの市で見つけたアイテムを再現したと表記されているんだ。作品のインスピレーションを得るため、誰もがのみの市に行くし、オンラインなどでビンテージ品を眺めたりする。それが着想源になって、最終的に全く違う作品になることもあれば、「これは素晴らしい。より多くの人々が楽しめるように再現して、さまざまなサイズで発売したらいいのでは」と思うこともあるということだ。

実際、そうだからね。これはマニフェストだという人もいたが、そうではない。私の考えをつらつらと書いたものだけれど、好きなように解釈してくれて構わないんだ。とても分かりやすい内容だと自分では思うのだが、「マーク ジェイコブス」の創成期から一緒にいないと難しいかもしれないね。「マーク ジェイコブス」を全く知らないとか、ロバートと私が共に歩んできた30年間の旅に関わっていない人には伝わりにくいかもしれないが、「ザ マーク ジェイコブス」とは何かということをよく表している文章だと思ったんだ。かつてファッショナブルだったもので、私が好きなもの、再訪したいもの、常に私たちの世界観の一部であるものを組み合わせていくことについて、意見を表明したかった。

これはとても重要なことだと思う。以前も同じ発言をして批判されたのだが、人々が欲しいものが何か私は分からない。自分が好きなものは分かるさ。私は店に行って買い物をするのが好きで、シンプルな服を上質な素材で美しく作ったものか、独特なセンスのものが好きだ。私はファッションが好きで、さまざまなものを交ぜるのが好き。デザインや価格、素材、そしてもの作りの考えが誠実で、そうして作られた“本物”が好きだ。それは昔から変わらない。

だがいわゆるZ世代など、何かアルファベットで示される世代のこととなるともう分からないね。昔からそうだったように、私は自分がいいと思うものを作っていく。これまでも、直感を信じて物事を進めた時に一番いい結果が出ているしね。私の直観が果たしてタイムリーなのか、現在の顧客に訴えかけるのかは、やってみないことには分からない。

「ザ マーク ジェイコブス」の発表と、みんなの反応がとても楽しみだ。この新ブランドについて話したり、世界観を伝える写真を公開したりしてコミュニケーションを取ることにわくわくしているよ。人々はビジュアルに反応するので、写真や動画はとても重要。どれだけ話しても相手が聞いていなければ伝わらないが、ビジュアルのアピール力は非常に強い。ビジュアルに引きつけられた人であれば、こちらの話を聞いてくれる可能性が高いし、啓発のチャンスがある。でもそのためには、まずビジュアルで誘惑して引きつける必要があるんだ。

そんな「マイケル ・コース コレクション」の向かう先は?

「マイケル・コース コレクション(MICHAEL KORS COLLECTION)」を語る上で欠かせない2つのキーワードは、“ユーティリティ(UTILITY、日本語で「機能的」の意味)”と“ダイバーシティ(DIVERSITY、日本語で「多様性」の意味)”だ。デザイナーのマイケル・コースは常に、「デジタル社会の今、毎日を忙しく過ごす女性にとって美しくも機能的な洋服とは何か?」を考え、次に「それは、人種や年齢、体型を問わず、あらゆる女性にとって美しいものか?」を見極める。そして、この2つの基準を同時にクリアした時、洋服やアクセサリー、スタイルは初めて「マイケル・コース コレクション」の名前を冠して世に放たれる。

そんなマイケル・コースは今シーズン、まずは“ユーティリティ”を考え、ついにラクチンなスタイルの極みとも言える南の島に上陸。コレクションは、鮮やかなリゾートスタイルで幕を開けた。洋服を彩るのは、南国らしいピンクやブルー、それにラベンダー。カシミヤのスエットやスエードのコート、コットンジャケット、シフォンのドレスには手作業によるブリーチでパームツリーの柄を描き、足元にはクロコダイルのビーチサンダルを合わせる。とはいえ、南国のスタイルは、さすがに都会のワーキングウーマンには真似できない。そこで南国のスタイルは中盤以降、グレーやベージュ、ネイビーに変化。相変わらず足元はサンダルだが、色が変わるだけでスタイルは一気にシティライクに変わるから面白い。

トロピカルは、“ダイバーシティ”に富んだスタイルでもあるようだ。思えば南国でのバカンス、もしくはそんな気分になれるアーバンウエアは、人種や年齢、体型を問わず、誰もが憧れるもの。汗をかく肌にまとわりつかないリラックスシルエットは、ちょっぴり太めの女性でも楽しめるスタイルだ。

頭から被るだけ、腰に巻くだけ、ガバっと羽織るだけでいつでも、どこでも、誰でも楽しく、カッコよくなれる今シーズンの「マイケル・コース コレクション」は、引き続き彼らしい“ユーティリティ”と“ダイバーシティ”に溢れている。

レイザーラモンRGが両ブランドの“あるあるネタ”を披露

「サカイ(SACAI)」と「アンダーカバー(UNDERCOVER)」は10月20、21日、合同の音楽イベントを東京・渋谷のサウンド ミュージアム ビジョン(SOUND MUSEUM VISION)とコンタクト(contact)を会場に開催した。20日開催の合同ファッションショー「10.20 sacai / UNDERCOVER」を祝したイベントということもあり、オールナイトイベントかつ、台風の接近による大雨にも関わらず、会場前には長蛇の列ができた。会場には、ランウエイを歩いたモデルがフィナーレで着用した白衣そのままに来場している姿も見られた。

出演アーティストは、北村信彦「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」デザイナー、宮下貴裕「タカヒロミヤシタザソロイスト.(TAKAHIROMIYASHITATHESOLOIST.)」デザイナー、森敦彦「ワコマリア(WACKO MARIA)」デザイナーが主宰するサウンドクルーのKILLER TUNES BROADCASTら豪華デザイナー陣をはじめ、ANGEL YUKAことモデルの水原佑果やダイアナチアキ、アートディレクターのYOSHIROTTEN、ロックバンドのYogee New WavesやDATSなど幅広い。高橋盾「アンダーカバー」デザイナーに「NHK紅白歌合戦」の衣装を製作してもらうほどの仲であるRADWIMPSの野田洋次郎は、Rhizomatiksの真鍋大度と共にソロプロジェクトのillionとして登場。illionの曲に加え、RADWIMPSの人気曲「DADA」を披露するなど、会場を超満員に。

実兄のPUNPEEをバックDJに現れたラッパーのS.L.A.C.K.は、NTTドコモのTVCMで話題の「東京〜NTTドコモ Style’20」や「Weekend」を披露。その直後に登場した正体不明のラッパー、Qiezi Maboのライブ中にはPUNPEEがサプライズゲストとして現れ、人気曲「Renaissance」で会場を沸かせた。

また、シークレットゲストとしてお笑い芸人のレイザーラモンRGが、演歌歌手・細川たかしに扮したこぶしたかしで登場。細川たかしの「北酒場」やバックストリート・ボーイズ(Backstreet Boys)の「I Want It That Way」、USAフォー・アフリカ(USA for Africa)の「We Are The World」に乗せ、「サカイ」は「(自身が着用する袴を指差し)こんなの多い」、「アンダーカバー」は「黒っぽい服多い」などと歌い、人気の“あるあるネタ”で会場の笑いを誘った。

増えるセレブのSNS無断投稿 アリアナ・グランデも著作権侵害で訴えられる

ニューヨークを拠点に活動するフォトグラファーのロバート・バーベラ(Robert Barbera)は5月13日、自分が撮影した写真を歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)が無許可でインスタグラムに投稿したことが著作権侵害に当たるとして、2万5000ドル(約275万円)の損害賠償を求めてニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提訴した。

問題となった2枚の写真は、グランデが彼女の4枚目のアルバムのタイトル“スウィートナー(SWEETENER)”の文字が入ったバッグを抱えているものだ。グランデは2018年8月17日、この写真をインスタグラムに投稿したが、現在は削除している。

訴状によると、グランデの投稿には339万2079回“いいね”が押されている。また、バーベラの写真は米国著作権局で著作権登録を行っているが、グランデがインスタグラムに投稿する際に使用許可を取らなかったと主張する。グランデからはコメントは得られなかった。

近年、セレブが自身のSNSに第三者撮影の写真を投稿して著作権侵害で訴えられるケースが増えている。モデルのジジ・ハディッド(Gigi Hadid)も19年2月にパパラッチが撮影した写真を自身のインスタグラムに投稿したことで損害賠償請求訴訟を起こされている。

モダンに生まれ変わった「ボッテガ・ヴェネタ」 最新バッグ&シューズのポイントを解説

ダニエル・リー(Daniel Lee)新クリエイティブ・ディレクターのランウエイデビューとなる「ボッテガ・ヴェネタ」の2019-20年秋冬コレクションでは、数多くの新作バッグ&シューズも発表された。特徴は、ブランドを象徴する“イントレチャート”からヒントを得たスクエアをはじめ、単純な図形モチーフを取り入れた造形的なデザインやディテール。リーは、クラシックなイメージが強かった “イントレチャート”を拡大したり、図形として捉えたりすることで、ポップかつモダンな印象に仕上げている。

アクセサリーのカラーパレットは、白黒に加え、チョコレートブラウンやティールブルー、パープル、ペールブルーなど1970年代のイタリアのインテリアから着想を得た色合いが特徴。注目の新作バッグは、プクッとしたパッド入りのレザーを“イントレチャート”の技法で編み込んだボックスシェイプのショルダーバッグで、ストラップにはウエアにも見られたような三角形モチーフがバックルとして用いられている。また、大きなスクエアモチーフを取り入れたワンハンドルバッグや、40年代のアンティークブローチからヒントを得たメタルパーツを配したシガレットケース型のアイテムも登場。ハードタイプのクラッチはオブジェのようなデザインで、造形的なアプローチを強く感じさせる。さらに、リーが就任後初めて手掛けたデザインもアップデートされている。トートの“マキシ カバ”はビニールのような素材でアレンジ。オーバーサイズクラッチの“ザ・ポーチ”は極細のナッパレザーを編み込み、ループフリンジで覆われたボリュームのあるスタイルを提案する。

ウィメンズのシューズは、2019年プレ・フォールでデビューした“イントレチャート”のスクエアトゥパンプスをぷっくりしたキルティングでアップデートした他、パズルのようにレザーパーツを組み合わせたサンダルや、シャープなポインテッドトゥの先端だけをスクエアで仕上げたようなローヒールパンプスを提案。メンズにはキルティングで仕上げたレースアップシューズが登場する。また、もともとメンズ用にデザインされていた厚底のバイカーブーツはウィメンズにも採用され、メンズ・ウィメンズ共通のアイテムに。ブラック、ブラウン、ネイビーの3色展開で、スタイリングに強さを加えた。

ネットで家具をオーダーメイド 建築テックのスタートアップがサービス開始

デジタルファブリケーション技術を活用した設計施工を行う建築テック系スタートアップのVUILD(ヴィルド、秋吉浩気社長)は4月11日、オーダーメイドの家具をオンラインで設計できるオンデマンドサービス「エマーフ(EMARF)」をローンチした。

同サービスでは、公開されているテンプレートから家具の形状、高さや幅などのサイズ、木材の種類などのカスタマイズが可能。作成したデータはVUILDと連携する工房に送信され、任意の工房で出力される。ユーザーが工房へ出向き、工房のオーナーのサポートのもとで製作に携わることも可能だ。「エマーフ」は“FRAME”を逆さ読みにした造語で、中央集約型の大量生産から地域分散型の個別生産へともの作りの構造(フレーム)を変えるというメッセージが込められている。

価格は“さんかく椅子”で約1万円から。工房の所在地やサイズ、材質などから総額が確定される。価格の内訳を公開しており、価格の透明性を高めている。現在は椅子や棚など4種類のテンプレートが公開されており、今後ユーザーが自作のデザインテンプレートを登録することも可能になる。登録されたテンプレートは同社が強度や製造方法を監修したのち、他のユーザーにも公開する。

ユーザーが編集した加工データを即時生成する技術は現在特許出願中。今後は他サービスと連携し、手描きのスケッチから3次元データを自動生成するシステムの開発を目指す。また、設計データ通りに木材を削り出すことができるデジタル木工機械のショップボット(Shopbot)の導入を各地で進めることで、生産拠点の拡充を計画している。

同サービスのリリースに合わせて、ホームセンターチェーンのカインズやパナソニック、不動産会社のリビタ、ウェブ制作会社のカヤック、富山県南砺市とのコラボレーションも開始する。企業や自治体と連携し、自立分散型の生産流通システムの模索、ショップボットの運営などを進めていく。5月6日にはカインズ町田多摩境店で同サービスを使ったワークショップを開催する。

VUILDは、建築家の秋吉浩気が2017年11月に設立。デジタル建築・加工技術を導入することで、森林資源の地産地消を可能にする水平分散型の建築産業構造の創出と、個人が創造性を発揮し、自らの暮らしを自らの手でつくり上げられる社会の実現を目指す。18年1月に第三者割当増資を行い、孫泰蔵氏が率いるVCのミスルトウ(MISTLETOE)および不動産・住宅情報サイト「ライフル ホームズ(LIFULL HOME’S)」を運営するLIFULLから1億円を調達している。

流行語大賞流行の発信源ファッション・ビューティ業界でも使われた?

ユーキャンは第35回2018年新語・流行語大賞を発表した。年間大賞は平昌オリンピックで銅メダルを獲得した女子カーリングチームの「そだねー」だった。その他、トップテンには「eスポーツ」や「(大迫)半端ないって」など国際大会が多かったこともあり、スポーツにまつわる語がランクインした。ハリウッド映画界で発覚したセクハラ被害を発端に拡大した「#MeToo」運動のようにファッション業界とも関係の深い語も選出された。ここでは、ノミネート語の中から2018年のファッション・ビューティのニュースに関係があった言葉を紹介する。

平昌オリンピックの女子カーリング日本代表チーム「ロコ・ソラーレ」が、競技中に交わしていた言葉だ。競技の休憩時間には円になっておやつを食べる“もぐもぐタイム”がテレビに映し出されるなどお茶の間の人気者になった。日本ネイリスト協会が主催する「ネイルクイーン2018」では同チームが特別賞に選ばれた。メンバーが日頃からネイルケアを含めた指先の手入れを行っており、試合前にネイルアートを施したメンバーもいたことなどが特別賞受賞の決め手になった。

「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指し、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技としてとらえる際の名称。欧米でプロ化が始まり、日本でも2016年に日本プロeスポーツ連盟(2018年に日本eスポーツ連合に統合)が設立された。同連合は、eスポーツがオリンピックの正式種目に採用されることを視野に入れ、さまざまな施策を行っていくという。米LA発「アンディフィーテッド(UNDEFEATED)」は、ニューヨーク初のプロeスポーツチーム「ニューヨーク エクセルシオール(New York Excelsior)」のチームジャージーを手掛けた。国内では、ビームス(BEAMS)が日本eスポーツ連合のオフィシャルスポンサーになるなど、ファッション企業のeスポーツへの参入も増えそうだ。

2018年FIFAワールドカップロシア大会初戦のコロンビア戦で、大迫勇也・選手が決勝ゴールとなるヘディングシュートを決めた。これを機にブームが再燃したのが「大迫半端ないって」。大迫選手が鹿児島城西高校の選手だった09年、全国高校サッカー選手権準々決勝で対戦した滝川第二高校の主将が、敗戦後に悔しさで涙しながら大迫の類いまれな技術力について話したときの表現だ。ワールドカップ閉会後の9月には、ここぞとばかり(?)に「半端ないって」の名を冠した食パン専門店が神奈川県相模原市にオープンした。

田中圭が演じる33歳のダメ男、春田創一に想定外のモテ期が訪れる純愛ドラマ。吉田鋼太郎が熱演する春田の会社の上司と林遣都が演じる春田のルームメートを中心に芽生える、男性どうしのオフィスラブを赤裸々に描いた。同性愛やダイバーシティーが同ドラマのテーマの一部になっているが、ファッション・ビューティ業界ではLGBTイベントへの企業参加やダイバーシティーを推進する社内制度の新設など、こうした分野で先進的な取り組みが見られた。

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米「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」がハリウッド映画界の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)らのセクハラ疑惑を報道するや否や、ハリウッドにとどまらず性被害を告発する女性が続々と現れた。これが「#MeToo」運動となって、ファッション業界にも波及した。テリー・リチャードソン(Terry Richardson)、ブルース・ウェーバー(Bruce Weber)、マリオ・テスティーノ(Mario Testino)といった有名写真家らが真っ先に槍玉に挙げられ、その後もカール・テンプラー(Karl Templer)やゴーシャ・ラブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)が告発された。

サザビーズ香港で日本人が15億円超で88.22カラットのダイヤモンドを落札

4月に開催されたサザビーズ香港(SOTHEBY’S HONGKON以下、サザビーズ)ジュエリー・オークションで、88.22カラットのオーバルダイヤモンドを日本人の個人コレクターが落札した。このダイヤモンドはDカラー、フローレス、タイプ2Aと最高レベルの品質だ。ほとんどのダイヤモンドには窒素などの不純物が含まれるが、タイプ2Aは純粋に炭素だけで構成される、全体の2%以下という非常に希少性が高いものを指す。

50カラット以上のオーバルダイヤモンドが登場したのはオークション史上3つ目で、カラット数も88と、中国をはじめアジア諸国で“完璧、繁栄、永遠”の象徴であるラッキーナンバーが2つ重なっており注目が集まった。

3人の入札者が競り合った結果、日本人の個人コレクターが落札予想価格の8800万~1億香港ドル(約12億5600万~14億2800万円)を上回る1億800万香港ドル(約15億4200万円)で落札。落札者は3月にサザビーズ東京で開催された下見会でこのダイヤモンドを初めて目にしたという。

「アンダーカバー」がウィメンズのショーを休止、パリ・メンズへの参加も発表

「アンダーカバー(UNDERCOVER)」がパリで発表した2019-20年秋冬コレクションをもってウィメンズのショーを休止、併せてメンズ・コレクションを19年春夏からパリで発表することを公式インスタグラムで発表した。

過去にもウィメンズのショーを休止していたことがある同ブランド。今回の休止について高橋盾デザイナーはインスタグラムで「この”we are infinite”のショーをもってしばらくレディースのショーをお休みします(もちろんデザインは続けます!)それに代わり、6月からパリコレクションでメンズのショーを始めるという一大決心をしました。僕自身めちゃくちゃ楽しみです!皆さん楽しみにしていてください」と、メンズ・コレクションへの注力が理由とコメントしている。同投稿には東京のファッションシーンをけん引するブランドの一大発表だけに国内外から多くのコメントが寄せられている。

パリには「サンローラン」が必要 粛々と “粋”をカタチにし続けるヴァカレロの力

サンローラン(SAINT LAURENT)」の2019-20年秋冬コレクションは、80年代にメゾンのアイコンだった3人の女性へオマージュを捧げた。カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)、ビアンカ・ジャガー(Bianca Jagger)、そしてベティ・カトルー(Betty Catroux)。過去のコレクションでも何度も名前が上がってきた3人を、現在のクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)は、まるで彼女たちのパワーを倍増させるかのようにパワフルに扱う。巨大なショルダーラインのジャケット、とても大きなリボンを飾ったドレス、フェザーで作るまん丸のドレス。特にムッシュ・サンローラン(Saint Laurent)の親友であり彼が作る服をこよなく愛したベティ・カトルーをほうふつとさせるパワーショルダージャケットが今季のイメージを決定づける。間違ってもリアルクローズとは言えないが、間違いなく「サンローラン」だ。

「サンローラン」というブランドは数多いパリブランドの中でもやはり特別な存在だ。パリのファッションは、業界関係者だけではなく一般の人たちも、今でもパリの街中にイヴ・サンローラン本人の亡霊を見続けているようなところがある。夜のパリの街角でスモーキングジャケットを着て立つ女性。手にはたばこ。ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)のあの有名な写真に見る“粋”は普遍的だ。“詫び寂”が時代を問わず日本人の思考や文化の中に根ざしているように、パリの人たちには「サンローラン」的な “粋”が、大げさに言えば生きてゆくために大切なのだと思う。スモーキングジャケットに見る、女性性と男性性の両性を持つ官能的な強さは、この先も人々の心をとらえるだろう。

だから、「サンローラン」の服は、服それだけではなく、着る人を含めてスタイルが成立する。前出の3人のようにミューズを立て、ショー会場には「サンローラン」の粋を体現するセレブリティーを大勢招くのも彼らのルックスや立ち振る舞いを含めて「サンローラン」というブランドが成立するからだ。ビアンカとドヌーヴは今季もショー会場に姿を見せた。

冒頭のジャケットの肩のラインは80年代のものよりずっと大きくインパクトがあり、パワフル。中には制作に100時間をかけたテーラードもある。巨大なリボンが肩から飛び出すアート作品のようなドレスも登場し、ヴァカレロが得意の造形に心血を注いでいるかがわかる。レッドカーペット映えする衣装のような存在だが、コマーシャルピースが別に用意されている以上、ショーではヴァカレロなりに現代の“粋”を突き詰めて振り切ったエキセントリックな「サンローラン」でよいのだと思う。「サンローラン」は現在、ショー形式でのオートクチュールの発表は行なっていないが、クチュールビジネスはドレスとテーラードの両方を継続しており、ムッシュ・サンローラン時代からの職人たちとの関係性も維持している。だからこそ実現するカタチであることも重要なポイントだ。

えぐるような胸元のカッティングが象徴するように、カットとパターンという自分の強みを生かして、粛々と「サンローラン」であり続けようとするヴァカレロの姿勢は、デビュー以来変わらない。エディ・スリマン(Hedi Slimane)が「セリーヌ(CELINE)」に就任し、先シーズンは古巣である「サンローラン」“そのママ”なコレクションを発表したことで、顧客からみればここ数カ月は明らかに混乱する状況に陥っていた。しかし、今季の「セリーヌ」はメゾンの1970年代のアーカイブから着想を得た内容へシフトしたため、ウィメンズにおいては両ブランドの違いは明快になった。課題はメンズ。「サンローラン」のメンズは、言わばエディが作り上げたものだけに複雑だが、ウィメンズ以上にヴァカレロの試練が大きいのは間違いないだろう。